ブリーダー、ペットショップ、里親の違いとは

猫を迎える際、主にブリーダー・ペットショップ・保護猫の里親になるという3つの選択肢があります。その違いは、子猫を誰がどう育てているのか、どんな環境から迎えるのかという点です。
ブリーダーは特定の猫種にこだわって計画的に繁殖・飼育しており、親や育て方が明確です。一方、ペットショップは複数の業者から仕入れて販売するため、親の情報や育成環境が見えにくいことがあります。
保護団体や行政施設などで一時的に保護された猫を迎える場合、育った環境や性格が分からないこともありますが、実際に触れ合って相性を見てから迎えられる場合もあります。
それぞれの違いを簡単に紹介します。
ブリーダーは特定の猫種にこだわって計画的に繁殖・飼育しており、親や育て方が明確です。一方、ペットショップは複数の業者から仕入れて販売するため、親の情報や育成環境が見えにくいことがあります。
保護団体や行政施設などで一時的に保護された猫を迎える場合、育った環境や性格が分からないこともありますが、実際に触れ合って相性を見てから迎えられる場合もあります。
それぞれの違いを簡単に紹介します。
項目 | ブリーダー | ペットショップ | 里親(保護猫) |
---|---|---|---|
入手経路 | 自家繁殖 | 複数業者からの仕入れ | 保護団体・行政施設からの譲渡 |
飼育環境 | 親や兄弟と一緒に家庭的な環境で育つ | 店舗で管理され、親や兄弟と離れていることが多い | 出生・飼育歴が不明な場合もある |
専門知識 | 猫種ごとの知識が深く、相談にも親身に対応 | 幅広い知識はあるが、猫種ごとの専門性は低め | 保護団体・行政施設によって異なる |
価格 | 中間マージンがなく、適正価格で迎えられる | 仲介が多く、価格は高くなる傾向 | ワクチンなどの医療費負担のみが必要 |
購入後サポート | 継続的な相談が可能 | 店舗やスタッフによって異なる | 保護団体・行政施設によって異なる |
それぞれのメリットとデメリット
ブリーダー

メリット
- 親猫の情報を直接確認でき、血統が明確な健康な子猫と出会える
- ブリーダーのもとで、専門知識に基づいた適切なケアを受けた子猫を迎えられる
- 子猫は親猫や兄弟猫と十分な時間を過ごしてから迎えるため、社会性を育みやすい
- 特定の猫種に特化したブリーダーから、詳しい情報や育て方のアドバイスを得られる
- 中間マージンが発生しないため、適正な価格で子猫を迎えることができる
デメリット
- 見学には予約が必要になる
- 猫舎が遠方にある場合、訪問が難しいこともある (『みんなの子猫ブリーダー』は、オンライン見学や引渡しサービスを行っている)
- 人気の猫種はすぐに見学予約が入ってしまうことがある
ペットショップ

メリット
- 複数の猫種を一度に見比べられる
- 見学の予約は不要で、見学店舗に立ち寄ってその場でお迎えできるケースもある
- お世話グッズやごはんなど、必要なものも一緒に購入できる
デメリット
- 親猫の健康状態や性格、育てられた環境がわかりにくい
- 子猫が流通過程でストレスや健康リスクにさらされる可能性がある
- 猫舎で過ごす期間が短く、社会化が不十分な場合がある
- 同じ猫種でも価格が相場より高く設定されていることがある
- アフターサポートがない・限定的な場合がある
保護猫の里親になる

メリット
- 家族を必要としている猫を迎えることで、保護猫の命を救うことができる
- 譲渡費用が比較的安く、初期費用の負担が軽い
- 性格や相性を確認してから迎えられるケースもある
- 子猫から成猫まで幅広い年齢から選べる
デメリット
- 健康状態や背景が不明な場合がある
- 人慣れしていない猫やトラウマを抱えている猫もいる
- 譲渡には審査や手続きが必要で、希望しても断られることがある
- 想像していた性格と違うと感じることもある
ブリーダーから直接迎えることがおすすめな理由

ここからは、ブリーダーから子猫を飼う際のメリットについてご紹介します。
ブリーダーから猫を迎える方法は、親猫の情報や育てられた環境が明確で、安心して子猫を迎えられる選択肢の一つです。
特に、特定の猫種を希望している方や、健康面や性格を重視したい方に向いています。
ブリーダーから猫を迎える方法は、親猫の情報や育てられた環境が明確で、安心して子猫を迎えられる選択肢の一つです。
特に、特定の猫種を希望している方や、健康面や性格を重視したい方に向いています。
【理由1】血統の確かな子に出会える

ほとんどのブリーダーは、特定の猫種を販売する際に、血統書(正式名称は血統証明書)の発行手続きをおこないます。血統書は同一猫種の父母によって生まれたこと、祖父母やその祖先までさかのぼり、その子猫が純血種であることを証明する資料。猫にとって戸籍のようなものです。
血統書はお迎え後、飼い主に渡されます。血統が明確な子猫と出会えるのが一つ目のメリットです。
血統書はお迎え後、飼い主に渡されます。血統が明確な子猫と出会えるのが一つ目のメリットです。
特定猫種の血統にこだわって選べる
血統書には、猫種標準(スタンダード)を守るという目的もあります。目や鼻といった体のパーツ、体格などが猫種ごとに細かく規定されています。
ブリーダーは猫種標準を理解したうえで繁殖をおこなっており、なかにはキャットショーなどで受賞歴のある血筋を引いた子猫がいることもあるでしょう。
猫種の特徴や魅力をしっかりと備えた子であるという証明は、大きな安心感につながるはずです。
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親猫を確認できることが多い
ブリーダーの猫舎見学では、親猫を見せてもらえることも多くあります。生後数カ月の子猫を見ただけでは成猫時のイメージはなかなか湧かないものですが、親猫の健康状態や体格、性格を見ることで子猫がどのように成長するかを想像することができるでしょう。
ただし、母猫は出産直後で免疫力が低下していたり、子育てで疲れていたりすることもあります。母猫の健康状態によっては見学できないケースがあることは覚えておきましょう。
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多くの候補から選べる
ブリーダーそれぞれで扱う猫種や猫の頭数は決して多くはありませんが、子猫登録件数の多いブリーダー直販サイトなら、子猫を一度にチェックすることができます。
たとえば、『みんなの子猫ブリーダー』では多種多様な子猫が常に掲載されています。
ペットショップを何軒もめぐるよりも効率的に子猫を探せるうえ、顔や体格、性格などブリーダーが提供する情報もチェックできるので、より理想の猫に出会える確率が高いのです。
『みんなの子猫ブリーダー』で掲載中の子猫を見てみる
たとえば、『みんなの子猫ブリーダー』では多種多様な子猫が常に掲載されています。
ペットショップを何軒もめぐるよりも効率的に子猫を探せるうえ、顔や体格、性格などブリーダーが提供する情報もチェックできるので、より理想の猫に出会える確率が高いのです。
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【理由2】適切なケアを受けて育つ

お迎えする子猫だけではなく、数世代にわたって同じ猫種の血統を扱ってきたブリーダー。自分の猫舎にいる猫の特徴や健康状態を一番に知る存在です。
飼い主は子猫を迎えるその日が来るまで、安心して任せることができるのもメリットでしょう。
飼い主は子猫を迎えるその日が来るまで、安心して任せることができるのもメリットでしょう。
専門知識にもとづく丁寧な飼育
ブリーダーは、猫を育てるプロフェッショナルです。高い専門的知識を持ち、子猫それぞれに合った食事や健康状態の管理などを徹底しておこなっています。
また、動物病院と密に連携したり、動物の飼養に関する資格を取ったりして健康管理をおこなうブリーダーもいます。
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お迎え前の健康状態を教えてもらえる
見学・成約からお迎えまで少し期間を置く場合、ほとんどのブリーダーは、お迎えの日までの子猫の状態をメールなどで報告してくれます。
猫舎見学で飼い主が子猫の様子を見られるのは、長くても1時間程度。短時間で子猫のすべてを理解するのは難しいですよね。
写真や動画などを送ってくれる場合もあるので、希望があればブリーダーに相談してみるのもいいでしょう。
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【理由3】お迎えまで親や兄弟と過ごせる

子猫にとって親や兄弟といった家族と過ごす時間は人間同様、とても大切です。生まれてから間もないうちに家族と離されると、不安や寂しさといった愛情不足から大きなストレスを抱えてしまうことになります。
動物愛護管理法では、生後56日(8週齢)未満の子猫の販売が原則禁止されています。これは、猫が人や環境に慣れる「社会化期」に親猫や兄弟と過ごすことの重要性を考慮したものです。
動物愛護管理法では、生後56日(8週齢)未満の子猫の販売が原則禁止されています。これは、猫が人や環境に慣れる「社会化期」に親猫や兄弟と過ごすことの重要性を考慮したものです。
家族と過ごしながら社会性を学べる
子猫が社会性を学ぶ時期は、おおよそ3カ月くらいまでといわれています。この時期に親猫や兄弟猫との触れ合い、スキンシップや遊びを十分にすることで子猫の社会性が育まれます。
猫同士が遊ぶことで噛む力加減を学んだり、社会性を身に付けたりすることができるため、問題行動が少ない子に育つ可能性が高いのです。また、ブリーダーと触れ合う中で、人間との関わり方についても学んでいきます。
猫同士が遊ぶことで噛む力加減を学んだり、社会性を身に付けたりすることができるため、問題行動が少ない子に育つ可能性が高いのです。また、ブリーダーと触れ合う中で、人間との関わり方についても学んでいきます。
流通時にかかるストレスが少ない
ブリーダー直販でない場合、子猫の流通は非常に複雑。競り市や仲介業者を通して販売に至るため、短期間の間に目まぐるしく環境が変化します。
そのため、心身に与える負担が大きく流通過程で命を落としてしまう子猫も少なくありません。お迎え当日まで安心できる環境で過ごせることは、子猫の情緒安定につながり、問題行動の少ないおおらかな子に育つことが多いでしょう。
そのため、心身に与える負担が大きく流通過程で命を落としてしまう子猫も少なくありません。お迎え当日まで安心できる環境で過ごせることは、子猫の情緒安定につながり、問題行動の少ないおおらかな子に育つことが多いでしょう。
【理由4】専門的なアドバイスがもらえる

はじめての猫種を迎える場合や、そもそも猫を飼うのがはじめてという方にとっては、購入前よりも購入後のほうが心配事が多いのではないでしょうか。
ブリーダーのメリットとして、専門的なアドバイスがもらえることと同時に、アフターフォローまで行き届いていることが挙げられるでしょう。
ブリーダーのメリットとして、専門的なアドバイスがもらえることと同時に、アフターフォローまで行き届いていることが挙げられるでしょう。
ブリーダーに育て方の相談ができる
ブリーダーの多くが、専門とする猫種を持っています。
迎えたい猫種のプロであるブリーダーに、飼育のアドバイスを受けられるのはとても貴重な機会。性格や体の特徴、生活リズム、しつけの方法についてなど、気になることはどんどん質問してみましょう。
丁寧に教えてくれるはずです。
迎えたい猫種のプロであるブリーダーに、飼育のアドバイスを受けられるのはとても貴重な機会。性格や体の特徴、生活リズム、しつけの方法についてなど、気になることはどんどん質問してみましょう。
丁寧に教えてくれるはずです。
お迎え後も頼れる存在に
お迎え直後は、子猫の体調や環境の整え方など飼い主にとって分からないことも多いでしょう。
引き渡し後であっても、ブリーダーにとって子猫はわが子同然。飼い主が気軽に連絡できる手段を提供してくれるブリーダーは多いものです。
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【理由5】適正な価格で子猫を迎えられる

競りやブローカーなど、中間業者を経て販売される子猫には人件費や仲介料が発生します。一方、ブリーダー直販の場合は中間業者を通さないため、子猫純粋の価格、適正な価格で販売されます。
ただし、適正価格=“安い”という意味ではありません。人気の猫種や血統、猫種標準にどれだけ近いかどうかも価格に関わってくることは覚えておきましょう。
ただし、適正価格=“安い”という意味ではありません。人気の猫種や血統、猫種標準にどれだけ近いかどうかも価格に関わってくることは覚えておきましょう。
まとめ

ブリーダーは、愛猫家であると同時に猫の繁殖と飼育のプロ。ブリーダー直販なら、健康で相性のよい子猫を迎えることができるだけでなく、購入前に飼い主が抱く疑問や不安な気持ちにも寄り添ってくれるでしょう。
購入後も、食事やしつけなど困ったことがあればいつでも相談にのってくれるアフターフォローが丁寧なブリーダーも多くいます。これから長く一緒に生活をともにする愛猫。大切な家族の一員として迎えるからこそ、よいブリーダーと出会うことも大切です。
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