猫の部屋づくりの基本! 押さえるべき5つのポイント

窓際の猫
まずは猫にとって快適な部屋づくりをするうえで、基本的な5つのポイントをご紹介します。

1 快適な温度を保つ

猫にとって快適な温度は20~28度湿度は40~60%といわれています。

日本の四季をとくに感じる夏や冬は、猫にとっては過ごしにくい季節です。猫を留守番させて外出するときは、夏の暑いときはクーラーを、冬の寒いときは暖房をつけっぱなしにすることをおすすめします。
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2 食事場所とトイレを離して設置する

猫にとって排泄は、自分の縄張りを示す大事な行為です。また、猫の本能として、排泄場所から離れたところで食事をとる習性があります。食事をさせる場所と猫用トイレを設置する場所は、できれば離しておきましょう。
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3 狭くて見えにくい隠れ場所がある

猫は狭くて見えにくい隠れ場所が大好きです。おもちゃのトンネルを設置したり、棚の一つを猫用の場所にセッティングしてあげたりすると喜ぶでしょう。

もし猫の姿が見当たらないと思ったら段ボールや紙袋に入っていることもあるかもしれません。探してみましょう。

4 爪とぎが利用しやすい場所にある

猫にとって利用しやすい場所に爪とぎを置いてあげましょう。もしガリガリと壁などで爪とぎをしようとしたら、すかさず爪とぎ場所へと連れて行きます。

爪とぎは縄張りを主張する意味もあるので、愛猫の好みの場所に設置しないとなかなか利用してくれないことがあります。部屋のコーナーやケージのそば、ソファのわきなど、猫が爪とぎをしようとする場所に設置しましょう。
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5 トイレが清潔に保たれている

猫はきれい好きです。なかには、トイレをしたあとに飼い主に「掃除して」と目で訴えかけてくる個性豊かな猫もいます。

トイレは常に清潔に保ってあげるようにしましょう。理想は「猫が排泄したらすぐ」ですが、日中留守番をさせている場合は難しいですよね。それでも1日1回は掃除してあげてください。排泄物が残ったままだと、排泄を我慢したり、トイレ以外の場所でしてしまったりすることもあります。

また、月に1回はトイレの丸洗いをすると臭い対策になります。留守番させる時間が長い場合は、システムトイレにするという選択肢もあるでしょう。

猫が安全に暮らせる部屋づくりのコツ

ラグの上にいる猫
猫に優しい部屋とは、どんな環境なのでしょうか。一緒に見ていきましょう。

危険な場所には立ち入らせない工夫を

まずは猫にとって危険な場所を把握して、その場所には立ち入らせないよう工夫しましょう。
たとえば、包丁など危険なものを扱ったり、猫の体によくない食べ物を保管したりすることもあるキッチン、外に逃げてしまう恐れのあるベランダ、水の苦手な猫にとって天敵となるお風呂などがあげられます。

入ってほしくない場所にはフェンスやゲートを設置するのがいいでしょう。とはいえ、あまり背の高くないフェンスなどは猫が軽々と飛び越えてしまいます。猫用に作られた商品を選ぶようにしましょう。

部分的にマットやカーペットを敷く

猫がよく飛び降りる場所にはマットやカーペットを敷くとよいでしょう。猫の体への負担が抑えられるほか、マンションなどに住んでいる場合は下の階の住人への配慮にもつながります。

くつろげる場所を設ける

猫は高いところや狭いところが大好き。キャットタワーキャットウォークを設置して、高いところにくつろげる場所を作ってあげましょう。もぐるのが大好きな猫には、おもちゃのトンネルを設置してもいいでしょう。

猫が窓から外を眺められるようにする

猫にとって外を眺めるのは楽しいひととき。できれば、窓の近くにキャットタワーを設置したり、窓が見える棚にベッドを置いてあげたりして、外を眺められるようにしましょう。

鳥や虫が来たときは威嚇するなど、猫はきっと目を輝かせながら外を眺めてくれますよ。

脱走対策をする

犬と違い、高い場所も難なく上っていく猫。猫にとっての抜け道は、飼い主の思いがけない場所にあるものです。

また、フェンスを設置していても高さが足りなかったり、猫がフェンスに使用していたネットを引っ掻くことで破けたりすることもよくあります。猫用のフェンスなどを設置したら、定期的にネットにほころびなどがないか、確認しましょう。

とくに注意したいのは玄関です。飼い主の出入りの隙をついて外に逃げ出すことがあります。また、窓からの脱走もあり得ます。網戸にしていたから大丈夫と思っても、穴をあけて飛び出すことがあるのでストッパーやフェンスを付けるなどして対策を練りましょう。
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要注意!家の中にある猫にとって危険なもの・場所

猫と観葉植物
部屋を作るうえで大切なことは、猫にとって危険なものは何かを把握しておくことです。

観葉植物

部屋の中にアクセントとなるグリーンを設置すると、空間が華やかになりますし、心が和やかになります。猫にとっても気分転換になるのでは? と考える飼い主さんもいるでしょう。

しかし、観葉植物のなかには、猫が口にすると中毒を引き起こす植物があります。とくにユリ科の植物は、切り花として購入することもあると思いますが、猫にとって猛毒になるので注意してください。

鉢植えの植物では土や肥料などにも、猫が食べると危険なものがあります。猫が土や肥料をいじらないようプランターカバーを付けるなど工夫するようにしましょう。

ふたのないごみ箱

ごみ箱の中は猫にとっておもちゃの宝庫。包装紙やティッシュ、生ごみなど、見つけたら興味津々でひっくり返したり、中に入ったりするでしょう。そうしているうちにごみを興味本位で口に入れてしまうと、大変危険です。

部屋に設置するごみ箱は必ずふたつきのものを選びましょう。また、猫がごみ箱の上に飛び乗ったりすると反動で倒れ、中身が出てしまう場合があります。軽すぎずひっくり返りにくいものを選びましょう。

電気コード

電気コードはひも状のおもちゃに似ていて、猫にとって格好の遊び道具です。飛びついてじゃれたり、噛んだり、蹴ったりすることでしょう。

コードに興味を示さない子もいますが、万が一、外側の絶縁ゴムが破損すると、感電の恐れもあり非常に危険です。電気コードは猫が触れないようにボックス型のカバーで覆うか、苦み成分などがついたコードカバーを使用して、口に入れさせないようにしましょう。

アクセサリーや化粧品などの小物類

猫の遊び方はじゃれついてかじったり、蹴ったりと激しいものです。アクセサリーや化粧品といった小物類は、足で飛ばすと大きく飛んでくれるので、猫は興味を示します。遊んでいるうちに誤食してしまう可能性もあります。

使わないアクセサリーなどの小物類は引き出しの中にしまうなど、猫の注意をひかないように工夫しましょう。

洗濯機

高いところに軽々と上る猫にとって、洗濯機も足場になります。上ったあとに洗濯機の中に落ちたり、入り込んで眠ってしまったりすることがあります。もしそのまま気が付かずに洗濯機を回してしまったら大変なことになります。

ふたは開けっ放しにしないように。洗濯機のある部屋には行かせないか、または洗濯機を回す前に、猫の居場所を確認しましょう。

浴槽

飼い主がお風呂に入っていると、興味をもって近づいてくる猫もいます。なかには余熱の残った風呂ぶたに上ったり、残り湯を飲もうとしたりする猫も。

転落して溺れる可能性があるので、お風呂場自体に猫が入れないようにするといいでしょう。

まとめ

ソファを見上げる子猫
いかがでしたか。ここで紹介した“猫にとって危険なもの”を排除し、安心安全な部屋づくりを目指しましょう。猫の性質や本能を知ったうえで部屋づくりをおこなうと、猫は快適に生活することができます。
愛猫がびのびと暮らす姿は、なんともいえず愛しいもので、見ている飼い主さんも癒されることでしょう。
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