先輩愛猫家に聞いた! 猫のおやつ事情

愛猫におやつをあげていますか?

愛猫におやつをあげていますか。
半数以上の人が、愛猫におやつをあげていることがわかりました。あげていないと答えた人は42.7%でした。また、おやつをあげていないと答えた人のなかには、ブリーダーさんからのアドバイスで3カ月以降にあげる予定であるという回答も。

みなさん、愛猫がおやつを食べている姿を見て癒されているのかもしれませんね。

どんなおやつをあげていますか?

どんなおやつをあげていますか
一番多かったのは、ペースト状のおやつでした。やはり、CMでおなじみのペースト状のおやつは人気のようですね。次いで、その他ボーロ・ビスケット系ジャーキーガムの順で支持を集めていました。

<その他の回答>
  • 「鶏胸肉のゆでたもの。フリーズドライ。」(40代、女性、アビシニアン/7カ月/メス 、アビシニアン/7カ月/メス)
  • 「ちょいとお高いカリカリ」(40代、女性、雑種/4歳/オス、雑種/3歳/オス、メインクーン/2カ月/オス)
  • 「ドライささみ」(70代、女性、ラグドール/5歳/メス、ラグドール/10カ月/メス、ミヌエット/5カ月/オス)
  • 「猫用の小魚乾物、茹でたささみ、胸肉など」(50代、女性、マンチカン/4カ月/メス)
  • 「乳酸菌ミルクサプリ」 (40代、女性、チンチラペルシャ/7カ月/メス)
  • 「フリーズドライのチキンをドライにトッピング、ヤギミルクの寒天」(50代、女性、アビシニアン/4カ月/メス)


その他を選んだ人は、ゆでた鶏肉やヤギミルクの寒天など、手作りのおやつやフリーズドライのものをあげている人が多かったです。なかには、少し高級なキャットフードをおやつ代わりにしている人も。

愛猫に対するみなさんの愛情が伝わってきますね。

子猫には、いつからおやつを与えていいの?

見上げる子猫
子猫におやつを与えていいのは生後6カ月目以降からです。人間の赤ちゃんも、おやつを与えてもいい時期は、生後6,7カ月を過ぎてからと言われていますね。同じように子猫にもおやつをあげはじめるのに適した月齢があります。

子猫用おやつは6カ月~がほとんど

子猫用のおやつとして販売されている商品は、6カ月以上からあげられるものがほとんどです。一般的には、歯も成長しさまざまな食べ物が食べられるようになる生後6カ月~1年には、おやつをあげはじめてもよいとされています。

しかし、猫の栄養源として一番大事なのはやはりフード。おやつはあくまで「お楽しみ」として与えるもの、という意識を持ちましょう。

生後3カ月未満の子猫には与えない

体をつくるのに一番大切な時期である生後3カ月未満の子猫には、おやつをあげるべきではありません。

もしどうしても食事以外のタイミングで子猫に食べ物を与えたいという場合には、食事として与えているフードを、ふやかして与えるようにしましょう。

おやつを与える頻度は1日3回まで

おやつを与える頻度は、多くても1日3回程度までにとどめましょう

おやつがあげられる月齢になったからとはいえ、頻繁におやつをあげていると本来、大切な栄養源となる食事を食べなくなることがあります。また、肥満につながることもあり、、肥満から別の病気を発病してしまうこともあります。

また食事の食べ残しを防ぐためにも、おやつをあげる時間は食前を避け、食後か食間にしましょう。必要なければとくに与える必要はありません。あくまでおやつは嗜好品ということを頭に入れておきましょう。

量の与えすぎに注意

おやつをおいしそうに食べるからといって、あげすぎはよくありません。与える量は全部で1日の総カロリーのうち1割から2割程度にとどめるといいでしょう。肥満には要注意です。

猫におやつをあげる目的

おやつを与えることには、どんな目的があるのでしょうか。またどんなことに利用できるのでしょうか。

ご褒美として

おやつをあげる場面として一番にイメージするのはご褒美の場面ではないでしょうか。トイレできちんと排泄できたとき、してほしくないことをやめてくれたとき、言葉で褒めてあげるとともに、おやつをあげると猫にもその気持ちが伝わるかもしれません。試してみてください。

コミュニケーションツールとして

言葉が通じない猫とのコミュニケーションツールとしてもおやつは役立ちます。おやつがもらえることがわかると、「あのおやつをちょうだい」と鳴きながら催促されたり、そばにやってきてじっと見つめてきたり、すがりついてきたりするかもしれません。

また、おやつをあげてご機嫌なときは、被毛や皮膚に異常はないか、体にしこりなどはないかなど、猫の体に触れて健康チェックをするチャンスです。日常のケアとして取り入れるのもよいでしょう。

食欲がないときの栄養サポートとして

猫は食べ物を選り好みしたり、気分によって食べ残したりする傾向があります。
おやつは、食欲がない日の栄養サポートにも使えます。なかなか水を飲まず、水分不足が心配される時には、ペースト状のおやつに水を混ぜて利用するのもいいでしょう。

おやつを使って猫にしつけはできる?

ご褒美としておやつをあげれば、ひょっとしたらしつけができるのではないかと感じる飼い主さんも多いのではないでしょうか。

一般的に、猫のしつけは難しいと言われています。犬と違って基本的に単独で生活する生き物である猫は、誰かの指示に従う必要性がなく「従順さを備えていない」とする説もあります。
しかし犬と一緒に飼われている猫が、犬のコマンドを理解して人間の指示に従うようになった、などという話も耳にします。

犬のようにトレーニングを楽しむ習性はないとはいえ、やり方次第では猫にも一定の行動を促すことは可能です。いいことをしたらおやつをあげる、ケージに入ったらおやつをあげる、という風に試してみましょう。猫の個性にもよりますが、飼い主のメッセージが伝わるかもしれません。

主要な猫用おやつは4タイプに分類

おやつをもらう子猫
市販されている猫のおやつの種類はたくさんあります。栄養価が高く、食いつきのいいもの、あげやすいものを選びたいですよね。この章では、具体的にどんな種類のおやつがあるのかをご紹介します。

※ここで紹介するおやつには成猫用のおやつが含まれます。

1.食べやすく、食いつき抜群のペーストタイプ

ペースト状のおやつは猫にとって食べやすく、香りがよいため大変人気です。封を開けただけで、喜んで飛んでくる猫ちゃんもいっぱいいます。

比較的低カロリーなのもよい点です。小分けになっている商品が多いため、新鮮な状態が保てます。

2.量を調整でき、与えやすいドライタイプ

ペースト状のおやつは、一度開封したら使い切らなくてはならない商品が主流ですが、ドライタイプであれば日持ちすることも多く、量が調節しやすいというメリットがあります。

こぼしても掃除がしやすく、飼い主側としても扱いやすい商品でしょう。

3.素材そのままで食べ応えがあるソフトタイプやパウチタイプ

素材をまるごとそのままおやつにしたような商品もあります。焼いた魚やささみ肉などを真空パックにしたもので、素材の形と味がしっかり残されているところが特徴です。適度なやわらかさと食べ応えがあり、嗜好性の極めて高い商品です。

素材が大きすぎると猫によっては食べにくく感じてしまうかもしれません。最初のうちは少しほぐしながら与えて様子を見ましょう。

4.トッピングしやすいフリーズドライタイプ

フリーズドライタイプのおやつも風味がよく嗜好性が高いおやつです。食事にトッピングしやすく、「最近食いつきが悪い」という愛猫の食欲増進に役立ちます。長期保存できる商品が多いのもうれしいポイントです。ただし与えすぎると、「フリーズドライのおやつ」なしでは、いつものフードを食べてくれなくなりますので気を付けましょう。

効果別に選ぶ、猫のおやつ3種

毛づくろいする猫
おやつは愛猫の満足感を高めるだけでなく、食べることでプラスαの効果が期待できるものもあります。

1.毛玉ケア

猫は自分の体をなめて清潔に保ち、毛づくろいの際に飲み込んでしまった被毛は、便と一緒に排出されます。時には、毛玉が胃や食道にたまってしまい、口から吐き出すこともあります。

毛玉を吐くこと自体はそれほど深刻ではないのですが、何度も吐くことを繰り返していたり、吐けないで苦しんでいたりすると心配です。
病院で「毛球症」と診断されることもあり、治療が必要になるケースもあります。

「毛玉ケア」とうたわれるおやつには、食物繊維などが配合され、
飲み込んでしまった毛を便と一緒に排出しやすくしする効果があります。

2.デンタルケア

猫の歯磨きはなかなか難しいものです。なかなか思うように口を触らせてもらえず、困っている飼い主さんも多いことでしょう。

そんなときはデンタルケアもできるおやつが便利です。噛むことで歯垢の沈着を抑える形状になっていたり、乳酸菌配合で口のなかの健康状態をよくしてくれたりする商品です。
歯磨きと同等のケアができるわけではありませんが、歯磨きトレーニング中の猫ちゃんや、忙しいときの簡易ケアとして活用できるでしょう。

3.腸内環境や免疫力アップ

乳酸菌入りのおやつなど、腸内環境や免疫力アップに役立つおやつがあります。
いつものフードにプラスして、愛猫の健康をサポートしてあげたいですね。

まとめ

フードを食べる子猫
かわいい愛猫が喜ぶおやつ。ついたくさん与えたくなるもしれませんが、与える時期や量には十分気をつけましょう。
コミュニケーションやしつけ、食欲増進や栄養補給、ケアなどを目的としたさまざまなおやつ。愛猫に合うものを選ぶのもまた楽しいですね。

あくまでもフードを適量食べることを優先したうえで、一緒に楽しいおやつタイムを過ごしてください。